2009年4月21日火曜日

教科書システム

自治体の業務の範囲は広い。
その業務のそれぞれで情報システムが利用されている。

住民情報などの“基幹業務”については、
早くからシステム化が進み、「基幹系システム」として確立している。
ウチでは2年ほど前からその基幹系システムを再構築中で、
6月にはすべてのシステムが本稼働する。

それらの業務については、ベンダーがしっかりしているので、
好き嫌い・出来不出来はあるが、なんとか回っていくものだ。

ちなみに再構築前は、
ホストコンピュータでCOBOLプログラムでやっていた。
(私もそのプログラマ上がりである)

そういった「基幹系」システムは、
もはや我々現場の管理者の手を離れているので、
無責任なようだが、どうでもいい(=どうしようもない)。

基幹系のシステム以外にも、
調査モノを中心とした細かな「システム」がたくさんあり、
中央省庁から個別に配布されてくる。

日本は「省が違えば別の国」なので、情報システムにも一貫性がない。
さすがに総務省関係は
標準的な環境で動くような「システム」を提供してくるが、
それ以外の省庁は、自分のところで調達(開発)したシステムを、
こちらの環境などお構いなしに、平気で自治体に押し付けてくる。

今日は「教科書システム」で問題発生。
問題といっても、フツーのPCなら問題ではないのだろうが、
こちらはシンクライアントである。
ヘタに何かインストールしようものなら、影響は全員の環境に及ぶ。

「教科書システム」は以前からある「システム」なので、
シンクライアントでも動くようにしてきたつもりだったが、
今日現場で実際に使ってみたら、DBが読めていない。

実行にVB6のランタイムが必要なのはわかっていたので、
標準と思われるモノは入れてあったのだが、
やはり「専用ランタイム」が要るらしい。

「専用ランタイム」の存在もわかってはいたのだが、おっかないので、
「動かなかったら動くのに必要なものだけ入れる」方針で様子を見ていた。

動かないのでは業務が回らないので、「専用ランタイム」を入れてみる。
するとインストールの最後で、
「△△が…を開けません」とうような(うろ覚え)のメッセージが出て、
インストールは失敗する。

しかし、予想どおり、「システム」は動いた。
OCXの何かが関係しているのだろう。
インストールに失敗すると、
インストールプログラムは自分が入れたモノを消して終わるのだが、
「VB6ランタイム」に依存する部分は、
自分が入れたモノかどうかわからないので、これは消されない。

乱暴なようだが、このテは結構使う。
「専門家」も「専用PC」も置けない田舎自治体の管理者の、
せめてもの知恵である。

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